分子疫学研究室

過去のフォーラム

バイオセキュリティ(公開講座):終了

目的
バイオテロ、新興感染症の知識啓蒙、発生時のリーダーを育成する。
日時
全4回終了しまた
場所
東京慈恵会医科大学 大学1号館 6階講堂
(地図は慈恵大学ホームページをご参照ください)
費用
無 料(毎回、講義終了後、大学近くの店で食事予定(自費任意参加))
講師
浦島充佳(東京慈恵会医科大学 臨床研究開発室)
対象
医療関係者、メディア関係者、自治体関係者、他、職業上知識を必要とされる方
方法
講義(1時間から1時間半)および討論(1時間から30分)

詳細

1.SARS(終了しました) 2007年05月15日
19:00〜21:00
 2002年11月広東省を訪れた中国人ビジネスマンにはじまった急性呼吸不全を主徴とするSARS: Severe Acute Respiratory Syndrome は世界で8,439人を巻き込み、812人の死者をだしたとされている。この新興感染症は、2003年7月までには、人々の努力により封じ込めに成功し、その後アウトブレークをみていない。しかし、本ウイルスは、他の動物種を自然宿主とし、いつまたパンデミックにならないとも限らない。また、ワクチンおよび治療薬を先行開発した国がSARS感染を再び世界に広げれば、社会経済的優位を一気に築きあげることができるであろう。SARSは決して過去の感染症ではない。
 SARSに対する公衆衛生的対策は、国によって異なった。そして、終息するタイミングも異なった。クライシス時のコミュニケーションについて討論する。
2.トリインフルエンザ(終了しました) 2007年05月22日
19:00〜21:00
 アメリカは、インフルエンザ・パンデミックにより、(1) 3800から9100万人が感染, (2) 労働者の40%が欠勤, (3) 1800から4200万人が外来治療, (4) 314,000から733,000人が入院, (5) 207,000から2百万人が死亡, (6) 医療関係者の死亡率が最も高い, (7) 市民活動は機能不全に陥り、国防部隊が召集されるであろう, (8) 経済コスト:1% GDP($60 billion) ~ 10% GDP($600 billion) と予測している。トリインフルエンザに備えることは、バイオテロや他の新興感染症に備えることにもなる。数理モデルに基づき、どのような対策が適切かについて討論する。
3.炭疽菌テロ(終了しました) 2007年05月29日
19:00〜21:00
 炭疽菌は近年唯一実際にテロで用いられ犠牲者を出した生物兵器である。一部の国は炭疽菌を兵器として保有している。これが大量に空中散布されると、極めて多くの犠牲者をだす。一方、炭疽菌暴露者に抗生剤を予防投与することによって多くの人の尊い命を守ることができる。アメリカで何があったかを詳細に検討し、我が国において、いざというときに何ができるか、そのために何を準備しておくべきかについて討論する。
4.天然痘(終了しました) 2007年06月05日
19:00〜21:00
 人類は天然痘による大きな犠牲を払ってきた。しかし、ワクチンの開発とWHOを中心とする多くの人々の努力により1977年のソマリアのアウトブレークを最後とし(1978年にイギリスの研究所で研究者が罹患)、1980年天然痘は撲滅された。そして、1984年までにWHOは天然痘ウイルスをロシアVector研究所(モスクワ)とアメリカCDC(アトランタ)に集約。しかし、その後20年以上を経た現在、一部の国家は未だ天然痘ウイルスを保持しているのではないかという懸念から、天然痘ウイルスを使ったバイオテロの危険性が指摘されている。過去の疫学データおよびアメリカが行った天然痘ワクチン政策の結果を提示し、我が国の対応について討論する。