分子疫学研究室

学内中心臨床研究

産婦人科

研究論文

indoleamine-2,3-dioxygenase (IDO) は、妊娠維持や腫瘍免疫などに関わっているとされています。この発現が高いと卵巣がんのserous type で予後が悪いという結果を得ました。
Increased synthesis of indoleamine-2,3-dioxygenase protein is positively associated with impaired survival in patients with serous-type, but not with other types of, ovarian cancer.
Oncol Rep. 2007 Jun; 17(6): 1333-9.
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metalloproteinaseは蛋白融解作用をもっています。そのため、腫瘍細胞はこれを分泌しながら周辺組織へ浸潤していくと考えられています。本酵素の発現が高いと子宮体癌で予後が悪いという結果を得ました。
Association of extracellular matrix metalloproteinase inducer in endometrial carcinoma with patient outcomes and clinicopathogenesis using monoclonal antibody 12C3.
Oncol Rep. 2007 Jun; 17(6): 1333-9.
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不妊症治療の1つとしてlaparoscopic ovarian drillingがあります。しかし、この方法でも排卵をみない場合があります。治療前の黄体化ホルモンレベルにより、排卵率を予測できることを発見しました。
Preoperative luteinizing hormone levels predict the ovulatory response to laparoscopic ovarian drilling in patients with clomiphene citrate-resistant polycystic ovary syndrome.
Gynecol Endocrinol. 2005 Dec; 21(6): 307-11.
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同じ進行ステージになる卵巣がんでも、治るものもあれば早期に再発して化学療法抵抗性を示すものもあります。3万以上の遺伝子の中から、DNA chip を用いて化学療法反応性に関係性の深い遺伝子をスクリーニングしたところ、Indoleamine 2,3-dioxygenaseがその候補として浮上しました。より多くの臨床データを用いて検証したところ、確かにこの遺伝子発現が高いと予後不良であることを確認しました。
国際学会で賞をとった論文です。
Indoleamine 2,3-dioxygenase serves as a marker of poor prognosis in gene expression profiles of serous ovarian cancer cells.
Clin Cancer Res. 2005 Aug 15; 11(16): 6030-9.

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LastUpdate:2007年8月28日