分子疫学研究室

過去のセミナー

【平成20年度】感染症疫学コース(4回)

目的
感染症疫学の基礎を理解し調査、リスク・コミュニケーションのできる人材を育成する
日時
“終了しました” 2008年7月より開始
場所
東京慈恵会医科大学 大学1号館 4階講堂
費用
12,000円
(大学生・大学院生は6,000円)
(慈恵医学部学生および大学院生は無料)
講師
浦島 充佳(東京慈恵会医科大学 臨床研究開発室)
対象
医療関係者、保健所関係者、政府、自治体、メディア関係者、政治家、学生等
方法
スライド講義、ビデオ供覧、統計ソフト(STATA)、モデリングソフト(Berkeley Madonna)、ワークショップ
説明
 人類の歴史を顧みると、自然災害や戦争により多くの命が失われてきました。しかし、感染症によって失われた命の数はそれ以上です。特に大都市に人口が集中し、飛行機などで世界の国々がつながっている現代において、瞬く間に危険な感染症が広がる危険性を秘めています。
 一方、感染拡大阻止のためには患者隔離や検疫など古典的疫学手法によって、これを封じ込めることも可能です。さらに人々に的確な行動をとってもらうためのリスク・コミュニケーションも大切です。
 本セミナーでは、実際のデータを用いて感染症封じ込めを体感してもらおうと思います。ただし、自分の本来の職種は忘れて社会人学生としてご参加ください。なお、本セミナーにおいては、参加者が自由に発言できるように、チャタム・ハウス・ルール(セミナー中の発言を公刊文書やマスメディアにおいて引用する場合、議論の内容そのものを引用したとしても、発言者が特定されるような形では行わない)を適用します。
 最初の1時間はビデオを上映します。実際のセミナーは19時より開催しますので、仕事の都合上18時に間に合わなくても大丈夫です。

★興味がありましたら、スタートまでに読んでおいて下さい
NBCテロリズム(角川新書)浦島 充佳 著http://item.rakuten.co.jp/book/1415677/


申込み方法 → オンラインより、お申し込み下さい

詳細

1. 2008年07月01日
18:00〜21:00
@ 進化するウイルスとの格闘(National Geographic video)供覧

A 序論『なぜこのセミナーをはじめたのか?』
B リスク・コミュニケーション
 私ども医療に携わるものは、常に患者さんと向き合い、リスクについて説明しなくてはなりません。医療者からみたリスク・コミュニケーションからスタートし、マスパニックについて考えます。両者に共通して、不確実性・誠実・信頼といったあたりがキーワードになるのではないでしょうか?
C ポトラック・パーティ(演習+ワークショップ)
 備え付けのコンピュータを起動し、STATA(統計ソフト)の使い方からはじめます。そして、EXCEL 資料をもとに「どの食品が集団食中毒の原因であるのか」、「どのような菌が原因であるのか」をグループで討論し、代表者に「何が起こっているのか?」について発表してもらいます。
2. 2008年07月08日
18:00〜21:00
@ O157病原性大腸菌(National Geographic video)供覧

A 感染症モデルの基礎
 Reproductive number など、感染症数理モデルの基礎を解説。
B スペイン風邪流行時のアメリカ各都市対応と死亡率の関係
 2007年[アメリカ医師会雑誌]に掲載された内容を解説します。
 迅速かつ的確な対応をとった都市では、そうでなかった都市と比較して明らかにスペイン風邪流行中の過剰死亡率が低く抑えられていました。ということは、患者治療やワクチン、タミフルなどの医療介入も然ることながら、感染症流行を早期に認知し、隔離・検疫・集会自粛・学校閉鎖などの政治介入を的確に行うことによって多くの命を救えることを示唆しています。
C 1918年スペイン風邪モデル
 EXCEL あるいはBerkeley Madonnaというモデリングソフトを用いて、実データより感染症流行曲線を描き、さらにReproductive numberなどの基本的なパラメータを算定し、今後の対策についてグループ発表してもらいます。
3. 2008年07月15日
18:00〜21:00
@ SARS: 911号室の殺人鬼(National Geographic video)供覧
 2003年SARSのパンデミックを National Geographic Channel がドラマ+ドキュメント仕立てで番組を作成しました。まずはこれを供覧いただき、何があったかを思い出していただきます。

A 香港でのSARS実データによる解析
 各グループで実データをもとに記者会見を行い、市民とリスク・コミュニケーションをはかってもらいます。現実には、かなり初期の段階から複数回記者会見がもたれるはずですが、今回は2003年2月17日発症の症例から、2003年4月6日発症例までの1,122例のSARS疫学情報を分析し、終息宣言をだしていただきたいと考えています。
4. 2008年07月22日
18:00〜20:00
@ 地理情報を用いた感染症流行状況の把握
 EXCEL data を地図上にプロットしていき、患者の臨床情報も合わせて状況を判断してもらい、現在何が起こっているかについてグループ毎に発表してもらいます。

A 総合討論

20:00〜21:00【懇親会】
最終日に懇親会を開催予定です。会費3,000円で当日回収させていただきます。
お時間ございます方、是非ご参加下さい。